陽の包み線と陰の包み線:実体、ヒゲ、出現位置
陽の包み線・陰の包み線のでき方、ヒゲではなく実体を比べる理由、出現位置が最も重要な理由、包み線が失敗するパターンを解説します。
包み線(抱き線、エンガルフィング)は二本のローソク足でできるパターンで、二本目の実体が逆方向に一本目の実体を完全に覆う形です。陽の包み線は小さな陰線の後に大きな陽線が続く形、陰の包み線はその逆です。最もよく知られたローソク足パターンの一つですが、どこにでも現れるので、最も誤読されやすいパターンの一つでもあります。
定義
陽の包み線:
- 一本目は陰線(終値が始値より下)。
- 二本目は陽線(終値が始値より上)。
- 二本目の実体は一本目の終値以下で始まり、一本目の始値より上で引けるので、一本目の実体を完全に覆います。
陰の包み線はその鏡像です。陽線の後に、その実体を覆うより大きな陰線が続きます。
用語集の包み線に簡潔な定義があります。
実体かヒゲか
古典的なローソク足分析では、ヒゲではなく実体を比べます。実体はその期間がどこで始まりどこで終わったかを表し、ヒゲは維持されなかった一時的な値動きを示します。二本目の実体が一本目の実体を覆っていれば、たとえ一本目のヒゲがはみ出していても、伝統的な意味での包み線です。
二本目がヒゲも含めて一本目の値幅全体を覆う、より厳格な定義を好むトレーダーもいます。そちらは出現頻度が低く、より決定的な変化を表します。どちらでも構いませんが、目の前のチャートに合うほうへ定義を切り替えることはやめましょう。
連続した市場での窓(ギャップ)
株式チャートをもとにした教科書では、二本目のローソク足が一本目の終値を越えて窓を開けて始まることがよくあります。平日はほぼ休みなく取引される FX や、OTC の価格系列では、各ローソク足はたいてい前の終値ちょうどか、そのすぐ隣で始まります。そのためこれらの市場の包み線は、ふつう小さな足が終わったところから大きな足が始まり、その始値を越えていく形に見えます。決め手は二本目の実体の大きさと方向であって、窓ではありません。
最も重要なのは出現位置
明確なサポートでの下落後に出た陽の包み線は、一つの物語を語ります。売り手が主導権を握っていたが、買い手が一期間分の売りを丸ごと圧倒した。横ばいのレンジの真ん中では、同じ二本の足もありふれた行ったり来たりの動きにすぎません。
重みを増すもの:
- 逆方向への先行する動き、
- 過去に価格が転換したことのある水準、
- 一本目をかろうじて覆う程度ではなく、明らかに大きな二本目の実体。
具体例
M15 の GBP/USD が五本の足で 1.27400 から 1.27050 まで下落し、昨日反発した水準に近づきます。六本目は小さな陰線で、1.27070 で始まり 1.27050 で引けます。七本目は 1.27050 で始まり、一瞬 1.27030 まで下げた後に上昇し、前の足の始値を上回る 1.27120 で引けます。サポートでの陽の包み線です。
次はどうなるでしょうか。多くのトレーダーは、続く足が包み足の中間点、約 1.27085 の上を維持するかどうかを見ます。維持すれば、流れの変化に裏付けが増します。価格がパターンの安値である 1.27030 を下回って戻れば、包み足は短命な踏み上げにすぎず、下落が続くことになります。
失敗のパターンはよくあります。陽の包み線ができ、次の足は横ばいに漂い、その次の足で下降トレンドが再開する。一本の大きなローソク足は、持続的な変化ではなく、一度の注文の集中を反映していることが多いのです。
関連するパターン
- 二本目が一本目の一部しか覆わない場合は、切り込み線やかぶせ線かもしれません。
- 二本目が小さく一本目の内側に収まっている場合は、正反対の考え方であるはらみ線です。
短い満期と OTC
S5〜M1 のチャートでは、ランダムなティックの集中が前の集中より大きかったというだけで、包み線が数分ごとにできます。短い満期では、このパターンは M5 や M15 の明確な水準でこそ意味を持ち、下位の時間足はタイミングを計るためだけに使います。
Sky Trade の OTC 銘柄では、価格は Sky Trade のサーバーが生成しており、実際の市場には連動しません。モデル上次の動きは予測不可能なので、そこでの包み足は小さなランダムな動きの後に大きなランダムな動きが続いただけで、次に何が来るかについての情報はありません。
Sky Trade ターミナルでの使い方
チャートタイプはローソク足を使い、水準には事前に水平線を引いておきます。包み足が確定するまで待ちましょう。設定でローソク足タイマーをオンにすれば、それがいつなのか正確に分かります。
包み線は二本のローソク足の描写であって、予報ではありません。ペイアウト率が 100% 未満なので、損益ゼロにするだけでも半分を超える取引で勝つ必要があります。
よくある質問
陽の包み線とは何ですか?
小さな陰線の後に、その実体を完全に覆うより大きな陽線が続く形です。サポートでの下落後に出れば、買い手側への変化の可能性と読まれます。
ヒゲも包まれている必要がありますか?
伝統的な定義では実体だけを比べます。ヒゲも含める厳格な定義を使うトレーダーもいます。そちらは出現頻度が低いものの、より決定的な動きを表します。
包み線はどのくらい信頼できますか?
単独ではダマシが多く、特にレンジや短い時間足ではそうです。持続的な動きの後の明確な水準で、それに同意する次の足が出たときに、より多くの情報を持つようになります。
包み線が継続のシグナルになることはありますか?
あります。トレンド中に小さな押し・戻りの後でトレンド方向の包み足が出ると、押し・戻りの終わりと読まれることがあります。ただし反転型と同じくらいの頻度で失敗します。
FX の包み線に窓がないのはなぜですか?
FX は平日は休みなく取引されるので、各ローソク足はふつう前の終値で始まります。窓が開くのは主に週末明けです。このパターンは窓ではなく実体によって定義されます。